エクトロメリアウイルス感染L細胞のMarchal小体は感染後ウイルス粒子の形成とほぼ時を同じうして新らたに小顆粒状に合成され増大する.
感染細胞より分離したMarchal小体はNP抗原, LS抗原, Hemagglutinin等とは抗原性を異にし, B型封入体とも共通抗原をもたない特異的蛋白質を主成分とする.
その蛋白質はMarchal小体からpH 11.5以上で初めて抽出され, 等電点pH 5.2で沈澱する. 抗原性, 物理化学的性質ともエクトロメリアウイルスのHampstead株, 石橋株のMarchal小体間に差は見出せなかつた.
石橋株ウイルスのプラークサイズはHampstead株の約2倍である. プラークサイズの差は安定した性質であり寒天因子によるものではない.
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