動物の循環器
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ウシの卵円孔の解剖学的閉鎖
村上 隆之萩尾 光美中井 雅晶
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1990 年 23 巻 23 号 p. 23-28

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抄録
胎生末期の胎子を含むウシにおけるFOの解剖学的閉鎖について検索した。
胎子の心臓では,FOは右心房の左後部と左心房の右前部を連絡する太く短い管で,一次中隔と二次中隔によって覆われていた。
出生後,一次中隔の前部は肥厚,収縮し,その後FOの前端で二次中隔と融合した。その融合は後方へ進行した。FOの閉鎖後,一次中隔の後部は卵円窩として残存し,心房中隔の後部を形成していた。
ホルスタイン種ではFOの最も早い閉鎖は7日齢で見られ,3ケ月齢以上のものの大多数のFOは閉鎖していた。黒毛和種では最も早い閉鎖は19日齢で認められたが,閉鎖の時期には個体差があった。
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© 日本獣医循環器学会
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