抄録
本研究は知的障害養護学校の進路指導教諭の職務における “移行コーディネーター的役割” の可能性について検討することを目的とした。統計的分析の結果、進路指導の役割は (1) アセスメント、(2) 広報・連絡、(3) 支援チームの仲介役、(4) 職場適応支援・職場開拓、(5) 進路領域の主導的調整役の5因子から説明された。また、これら五つの役割と職務負担感の関連について検討した結果、(4)「職場適応支援・職場開拓」の役割と「卒業後の追指導」負担感、(5)「進路領域の主導的調整役」と「卒業後の追指導」「現場実習指導」の負担感に有意な関連性が見られた。さらに、進路の専任教諭を1名配置している学校の進路指導教諭の「職場開拓」負担感は有意に低かった。進路指導教諭が移行コーディネーターとしての役割・機能を発揮する際の整備要件として「専任教諭の配置」と、「現場実習指導」や「卒業後の追指導」の取り組みにおける外部機関と連携の重要性が明らかとなった。