水環境学会誌
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原著論文
一般廃棄物最終処分場の浸出水中の有機フッ素化合物およびその水処理
吉澤 正栗原 正憲大石 修清水 明杉山 寛
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2011 年 34 巻 7 号 p. 95-101

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抄録
浸出水中の有機フッ素化合物(PFCs)濃度および水処理の実態を把握するために,市町村等が設置した千葉県内の21の一般廃棄物最終処分場の浸出水,それを水処理して排出される放流水および活性炭吸着処理原水の中のPFCsの調査を実施した。浸出水中のPFCs濃度は26.3~2,650 ng・L-1,幾何平均値467 ng・L-1であった。いずれの施設の浸出水でもパーフルオロカルボン酸(PFCAs)濃度とパーフルオロアルキルスルホン酸(PFASs)濃度を比べると,PFCAs濃度が高かった。PFCsは主に活性炭吸着処理により除去されており,定期的に活性炭を交換している施設ではPFOSとPFOAの平均除去率はそれぞれ87.0,77.5%であった。活性炭吸着能力の経時的な低下にともない,炭素鎖の短いPFCAsから除去率が低下していた施設があった。
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© 2011 公益社団法人 日本水環境学会
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