水環境学会誌
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技術報告
浄化槽におけるCH4,N2O排出量に及ぼす原水流入変動と嫌気-好気循環の影響解析
蛯江 美孝山崎 宏史小椋 有未永徐 開欽
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2012 年 35 巻 2 号 p. 27-32

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抄録
小規模分散型の生活排水処理システムである浄化槽は,1日における流入水量の変動が大きいことから,温室効果ガス排出量も1日のうちに大きな変動を有していると考えられる。そこで,20℃の恒温実験室において5人槽の浄化槽を2基稼働し,一方のみ嫌気-好気循環運転を行った。1日の原水流入パターンに合わせて温室効果ガスであるCH4,N2Oの排出量を24時間モニタリングした結果,両系ともに原水の流入に伴ってCH4,N2O排出量が大幅に増加したことから,正確な排出量の評価には,1日の変化全体を捉えることが必要であると考えられた。また,CH4,N2O排出量を比較すると,嫌気-好気循環を行うことにより,嫌気-好気循環を行わない場合に比べてそれぞれ72%,54%程度,総排出量(CO2eq)で68%程度排出量を削減できることが明らかとなった。すなわち,嫌気-好気循環運転は窒素除去を可能とするのみならず,温室効果ガス排出量の削減にも寄与することが示唆された。
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© 2012 公益社団法人 日本水環境学会
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