抄録
ホザキノフサモが放出する8種のアレロパシー物質のシアノバクテリアMicrocystis aeruginosa,緑藻Scenedesmus obliquusに対する増殖抑制効果を評価した。両種を25°C,30°Cにて混合培養すると,数においてM. aeruginosaが優占したが,実際の繁茂レベルである288 g dry wt·m‐3に相当するホザキノフサモのアレロパシー物質を加えると,M. aeruginosaはS. obliquusを上回るまで増殖せず,同シアノバクテリアの優占は抑止された。また,S. obliquusとの競合状態は8種のアレロパシー物質のM. aeruginosaに対する増殖抑制効果を強めることを認めた。さらに,この増殖抑制効果は30°Cよりも25°Cにおいて強く現れる可能性が示唆された。