水環境学会誌
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調査論文
高濃度アンモニアを含む天然ガス・ヨウ素工場排水が流入する夷隅川における硝化に関する調査
髙橋 和彦渡部 雅也大谷 康彦工藤 潤金澤 弘之小園 一郎山口 秀幸細見 正明畑 恭子永尾 謙太郎
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2016 年 39 巻 5 号 p. 163-170

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抄録
地中から汲み上げられる天然ガス鹹 (かん) 水から天然ガス・ヨウ素を採取した後, 排鹹 (かん) 水 (200 mg L-1程度のアンモニア態窒素 (NH4-N) を含む) が直接放流されている夷隅川 (千葉県九十九里地区) において, 放流地点から汐止め堰までの調査区間内のNH4-Nの形態変化の実態調査を行った。その結果, 夷隅川の調査区間における硝化速度は0.000から0.360 mg L-1 d-1の範囲にあり, NH4-Nの亜硝酸態窒素 (NO2-N) および硝酸態窒素 (NO3-N) への形態変化率 (硝化率) は平均6.9%であった。夷隅川河川水を用いた室内実験で得られた硝化速度と実測された硝化速度とを比較した結果, 有意な相関が認められた。調査対象の河川底質起源のSSから推定したアンモニア酸化菌 (AOB) 数と文献から得られたAOBの動力学定数から求めた硝化速度は, 0.044から0.104 mg L-1 d-1の範囲にあり, おおむね一致した。また, 15N希釈法により求めた硝化速度は0.00から0.19 mg L-1 d-1の範囲にあり, 調査区間において観測された硝化速度 (0.049から0.360 mg L-1 d-1の範囲) と一致した。
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© 2016 公益社団法人 日本水環境学会
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