山陰地方の三瓶ダムにおいて, 2017~2024年の8年間にわたる電気伝導度 (EC) および気象データを用いて, 降水パターンとEC変動の関係を定量化した。季節的基底変動を除去するため無次元EC (EC*) を導入し, 276件の降雨イベントのうち252件について, EC*低下量およびタイムラグを算出した。総降水量を10 mm間隔に細区分した閾値探索の結果, 30 mmと60 mmを境にEC低下量とタイムラグの応答特性が段階的に変化することが統計的に示された。30~60 mmにおいては, 2~3日の持続的な降雨が1日降雨と比較してEC低下量が約3倍大きくなることが示された。ランダムフォレスト解析でも5~6日累積降水量が最重要変数として抽出され, 統計解析と独立した手法から同様の結論が得られた。これらの知見は, 直近5~6日間の累積降水量を実務指標として活用した貯水池水質モニタリングの強化に資するものである。