水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
ひも状担体接触曝気法による有機性廃水処理におけるCOD負荷および水温の影響
安田 正志川畑 広明
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1987 年 10 巻 6 号 p. 371-379,350

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抄録
アルミニウム線を芯としたひも状担体を設置した接触曝気法について, ベンチスケールの装置により人工廃水を処理する実験を行い, COD負荷と水温の影響について調べた。検討した範囲はCOD負荷0.22~0.85gCOD・l-1・d-1, 水温8~26℃である。COD負荷の溶解性COD除去に対する影響はなく, 高負荷の場合流出する浮遊汚泥のためわずかに全COD除去率が低下した。流入COD濃度変動の流出COD濃度に対する影響は認められなかった。基質の連続流入, 間欠流入にかかわりなく, 汚泥量はCOD負荷に比例して増大した。硝化作用はCOD負荷0.48gCOD・l-1・d-1以上では進行しなかった。また間欠流入法において基質流入時の脱窒と流入停止時の硝化の進行が認められた。水温については, COD除去率にほとんど影響はなく, 20℃以下における Fungi の増殖がみられた。また, 一旦硝化作用が定着した場合, 硝化作用に対する水温低下の影響は認められなかった。
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© 社団法人日本水環境学会
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