水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
紫外線吸光光度法による海水中の全窒素の測定法
日色 和夫川原 昭宣田中 孝脇田 慎一山根 昌隆東 国茂
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1988 年 11 巻 5 号 p. 320-324,298

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抄録
環境庁告示法による湖沼水中の全窒素の測定方法のうち紫外線吸光光度法は操作が簡単で広く利用されているが, 本法を海水に応用した場合は海水中の臭化物により著しい妨害を受ける。すなわち, 海水試料を加熱分解後生成した硝酸イオンの吸収を測定する際, 臭化物イオンが紫外部に著しい吸収を示して正誤差を与えること, 分解過程で臭化物が臭素酸塩になるなどのため紫外部に異常な吸収を生じて妨害が複雑になること, などの問題がある。この問題解決のため, 本報ではまず海水試料を純水で2倍に希釈し, 分解後の試料の吸光度を紫外部の2波長で測定し, 連立方程式を解いて正確な硝酸イオン濃度を測定する方法を提案した。本法を合成海水試料や海水実試料に応用し, 計算値および他方法による定量値と一致した窒素分析値を得た。本法では, 必要であれば臭化物イオン濃度も求めることができる。
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© 社団法人日本水環境学会
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