生活雑排水の処理を目的とした小型酸化池における酸素の収支について, 数理モデルを用いて検討を行った。本数理モデルにおいては, 植物プランクトンの光合成速度に及ぼす光強度の影響, 植物プランクトン自体による光の遮りの影響, 植物プランクトンの沈降, 垂直方向の混合拡散, 水面を通じての大気との酸素の交換, また, 底生微生物による酸素の消費を考慮している。小型実験池における溶存酸素濃度の垂直分布の日周変動を利用して, 数理モデルの妥当性について検討した。最後に, パラメータ感度解析を行うことにより, 酸素供給に最も効果的な水深について考察したが, 水深約1mとした場合に酸素供給が最も効率的になることを明らかとした。