抄録
チオシアン分解菌を光硬化性樹脂ポリマーに固定化し,通気培養系,酸素供給培養系,振とう培養系および連続培養系におけるチオシアン分解活性ならびに菌体量の変化を調べた。
通気培養系における菌体の増殖量およびチオシアン分解活性は振とう培養系より高かった。また酸素供給培養系におけるKSCN-SのSO42-Sへの酸化率は81.9-97.9%であり,振とう培養系の80.7-84.1%より高くなった。固定化ビーズにおける菌体の増殖およびチオシアンの酸化は酸素濃度に影響されることが示唆された。長期間の連続培養と回分培養後に固定化ビーズ表面にチオシアン分解菌のマツト状の菌層が形成され,この表面増殖菌体を剥離された固定化ビーズのチオシアン分解活性は未剥離固定化菌体に比べて低くなっていることが明らかとなった。