水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
固定化微生物ペレットの長期安定性と高濃度アンモニア性窒素の除去
角野 立夫江森 弘祥森 直道川口 幸男中村 芳男田中 和博
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1991 年 14 巻 10 号 p. 755-762,658

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抄録
日本下水道事業団大阪北東エースセンターにおいて固定化微生物を用いた窒素除去技術を高濃度アンモニア含有排水に適用し, 今回, 初めて実用化した。本報では実プラントに至るまでに得られたペレットの物性におよぼす処理因子の特性, ペレットの寿命に関する知見および処理性能について, ペレットに主眼をおき報告する。アレニウス式を用いてポリエチレングリコールペレットの寿命を予測した結果, pH6~9の広範囲で5年以上あることが分かった。高濃度アンモニア性窒素を含む乾燥排ガススクラバ排水 (NH4-N濃度95~260mg・l-1) を固定化硝化細菌で処理した結果, パイロットプラントで滞留時間6h以上で, 除去率98%以上の高速処理が可能であることが分かった。さらに総容積140m3の実装置で, 滞留時間7hで処理した結果, 目標処理水質を達成でき, 処理性能を確認できた。
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© 社団法人日本水環境学会
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