抄録
ポリエーテル系多孔質ウレタンフォーム担体(5,7,10mm)への微生物の担持過程と人工下水の処理機能の経時変化について実験的に検討した結果,担体の大きさによって微生物の担持過程が異なった。しかし,いずれも水質の高い処理水が得られた。また,5mm担体系と比べ,7,10mm担体系においては有機質の存在下で亜硝酸態窒素は直線的に減少し,脱窒反応により除去されたためと考えられる。これらの結果より,担体の大きさを適切に選定することにより複数の処理反応機能を備える微生物生態系を構成することが可能であると思われる。