水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
嫌気・好気状態の繰り返しにおける固定生物膜でのリンの挙動
尹 照煕鈴木 基之
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1991 年 14 巻 3 号 p. 182-189,164

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抄録
排水中の希薄リンを濃縮回収する生物学的脱リンプロセスの開発のために,嫌気・好気状態を繰り返す固定生物膜法に関して,様々な運転条件や排水中の有機物およびリン濃度における固定生物膜でのリンの挙動について基礎的な検討を行った。排水の投入方法に関しては,好気状態で連続式,嫌気状態で回分式の方がリンの回収に有効な結果が得られた。有機物の投入濃度に関しては,好気状態で低負荷,嫌気状態で高負荷の方が,生物膜内に脱リン性微生物の活性を長く維持するために有効であった。嫌気状態でのリンの放出量と好気状態でのリンの摂取量に強い相関関係があった。
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© 社団法人日本水環境学会
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