水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
分離膜複合化二相式メタン発酵のプロセス比較に関する研究
油科 嘉則長谷川 潤佐藤 広巳
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1991 年 14 巻 5 号 p. 312-321,299

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抄録
メタン発酵法の効率化については,二相式メタン発酵,担持体による菌体の高濃度集積化,UASB法の自己固定化等が行われている。本研究では,大豆タンパク加工排水をパイロットスケールのプラントに適用したフィールドテストにより,二相式固定床型バイオリアクターに分離膜を複合化したプロセスによる効率化の検討を行った。分離膜複合化の効果を調査するため3種類のプロセス,(1)酸発酵-メタン発酵,(2)酸発酵-メタン発酵-分離膜,(3)酸発酵-分離膜-メタン発酵による比較実験を行った。連続実験データの中より有機物負荷3kgCOD・m-3・d-1の同一条件下の結果について処理水質とガス発生を比較した。また,3種類のプロセスのアンモニアの生成について調査した。酸発酵-分離膜-メタン発酵プロセスでは固形物基質の分解における二相分離がなされ,処理水質とガス発生において優れた性能を示すことを見い出した。
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© 社団法人日本水環境学会
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