水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
霞ケ浦水系河川のヌカエビ (Paratya compressa improvisa) 生物試験による農薬毒性の季節変動
畠山 成久白石 寛明浜田 篤信
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1991 年 14 巻 7 号 p. 460-468,449

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抄録
農薬に感受性の高いヌカエビ (Paratya compressa improvisa) を使用して, 農薬類の潜在的生態毒性の変動を霞ケ浦水系の数河川と高浜入の湖水についてモニターした。各河川とも高い死亡率が2度認められた。最初は河川中の各種農薬濃度が増す5月下旬から6月中旬の間に起こり, 小河川よりも中河川の方が長く継続した。2度目の高い死亡率は7月下旬から8月初旬に各河川で認められた。この時期各地の水田に空中散布される殺虫剤・殺菌剤が主因であるが, 5月から始まる最初の高死亡率もMPP, MEP, BPMCなどの殺虫剤が主因であった。8月初旬には大雨があり, 小河川ではそれ以降, 中河川では一時的ではあるが河川水の毒性が急速に減少した。
河川水の毒性も湖内では急速に減少するが, 恋瀬川沖500mでは6月初めから7月初旬までと8月前半に7日後の死亡率が30~60%で継続し, エビのような農薬感受性の高い生物には過酷な環境であったと考えられる。
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© 社団法人日本水環境学会
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