水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
水中フミン質の塩素処理におけるクロロ酢酸類及び抱水クロラールの生成
杉野 邦雄西 末雄大浦 れい子堀本 能之
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1986 年 9 巻 7 号 p. 437-444

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抄録
有機ハロゲン物質生成の主要な前駆物質であるフミン酸を塩素処理し, 生成するジクロロ酢酸 (DCA), トリクロロ酢酸 (TCA), 抱水クロラール, クロロホルムおよび全有機塩素 (TOCl) を定量し, これら有機塩素物質生成の経時変化, pHの影響を調べ, 次のような知見が得られた。
中性での経時変化 : DCA, TCAおよび抱水クロラールの濃度は時間の経過に従い増加した。TCAの濃度はクロロホルムより高い。DCA, TCAおよび抱水クロラールの合計がTOCl中に占める割合を算出すると24時間の反応で31%, 一方クロロホルムは17%であった。
pHの影響 : DCA, TCAおよび抱水クロラールの挙動はクロロホルムと異なった。TCAは中性, 酸性で多く生成するが, アルカリ性で減少した。DCAおよび抱水クロラールは比較的pHに影響されない。
それから, フルボ酸も同様に塩素処理した結果, フミン酸と似た傾向を示す事が分かった。
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© 社団法人日本水環境学会
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