廃棄物学会論文誌
Online ISSN : 1883-163X
Print ISSN : 1883-1648
ISSN-L : 1883-1648
論文
ふん尿・食品残渣のメタン発酵施設における運転データの解析
小川 幸正藤田 正憲中川 悦光
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 14 巻 5 号 p. 258-267

詳細
抄録
本報文は, 畜産ふん尿とおからを対象にメタン発酵処理と消化ガス発電を行っている「八木バイオエコロジーセンター」の運転実績データに基づき, メタン発酵施設を中心に解析を行った。本センターは, 1998年4月より運転を開始しており, メタン発酵ならびに消化液の脱水, 脱水ろ液の排水処理, 脱水ケーキと肉牛ふん尿の堆肥化を行っている。2000年, 2001年の運転データから, メタン発酵の平均VTS負荷1.6kg/m3・日でVTS除去率44.4%が得られた。消化ガスは受入れのふん尿やおからの1tonあたりで平均32.4Nm3発生し, CH4濃度は52~60%であった。メタン発酵槽内の有機酸濃度はほぼ500mg/L以下の運転であった。また, 消化ガスコージェネレーションにおける発電量と場内電力負荷の充足率, 回収した廃熱における消化槽の加温熱量の割合等の解析を行った。
著者関連情報
© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top