廃棄物埋立地では埋立終了後、廃棄物の飛散・流出防止、景観の向上および跡地利用などを目的とし、キャッピングが施工される。従来、キャッピングには土質材が用いられてきたが、近年、従来工法よりも層厚を薄くでき、雨水制御が容易なジオシンセティックス等の人工材を用いたキャッピングが注目されている。本研究では、ジオシンセティックスを用いたキャッピングの雨水浸透制御効果を評価することを目的に、模型槽を用いた人工散水実験を行った。また、キャッピング内の水分移動のモデル化 を行い、諸条件下における雨水浸透制御効果を数値シミュレーションにより評価した。人工散水実験により、廃棄物層内への浸透率は約10%、埋立地系外への排水率は約90%であることが分かった。また、数値シミュレーションにより、浸透率および排水率は施工長さの影響を受けることが示唆された。