抄録
香川県豊島で起こった国内最大級の産業廃棄物不法投棄事件は現在,住民との間に調停が成立し,豊島廃棄物等処理事業が行われている.この豊島における廃棄物等不法投棄現場の処理事業は住民,行政,島外の支援者の「共創」の理念のもとで進められ,この理念からも事業の進捗状況を解りやすい情報として,関係者に示し共有することが重要である. 本研究では処分地の地形をGPS測量手法により調査し,それから求められる掘削体積量を知るとともに,各工程での処理相当量との整合性を検討し,事業の進捗状況を管理するツールとしての有用性を示す.あわせて,処分地の地形データの3Dモデルを活用し,処理対象物をすべて処理したあとの地形と現状との違いなどを簡便に表示するなどの情報公開手法について検討する.