廃棄物学会研究発表会講演論文集
第18回廃棄物学会研究発表会
セッションID: B5-8
会議情報

B5 廃プラスチックの資源化
超臨界アルコールを用いた廃シラン架橋ポリエチレンのリサイクル技術開発
*芦原 新吾後藤 敏晴富松 健一伊藤 宏幸
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
電線・ケーブルの絶縁体として使用されるシラン架橋ポリエチレンは熱可塑性を持たないためにマテリアルリサイクルが困難である。これまでに、超臨界アルコールを用いてシラン架橋ポリエチレンの架橋部分であるシロキサン結合を選択的に分解する検討を行ってきた。今回、超臨界流体用の連続処理装置として押出機を用いた新規プロセスによるシラン架橋ポリエチレンのリサイクル処理について報告する。このプロセスで得られたリサイクルポリエチレンのゲル分率は、325℃~340℃の処理温度でほぼ0%であった。これよりシロキサン結合はほぼ分解していることが示唆された。このリサイクルポリエチレンを絶縁体として使用した600V CVケーブルは外観が良好であり、規格(JIS C 3605)を満足することが分かった。これらの結果から、超臨界アルコールによりシラン架橋ポリエチレンを電線・ケーブルの絶縁体にリサイクルできることが示唆された。
著者関連情報
© 2007 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top