抄録
微粉炭燃焼フライアッシュはそのポゾラン特性から,セメント代替用混和材として世界的に広くかつ大量に利用されている。利用目的のひとつにポゾラン特性の活用があるが,そのポゾラン性能はフライアッシュを構成する粒子中のガラスによって起きるものと考えられている。ところが,ポゾラン反応を起こしやすいガラスや起こしにくいガラスが混在し,石英のようにポゾラン反応性を持たない粒子も種々の割合で存在する。したがって,発生するフライアッシュがどの程度のポゾラン性能を有しているのかを評価する具体的な基準を示すことができていない。フライアッシュの有効利用を目的として,著者らはFerétの提案した式を利用し,評価基準をつくるための基礎研究を提案する。本手法は微粉炭燃焼フライアッシュのみならず各種燃焼フライアッシュやスラグ微粉末等にも適用可能である。