抄録
グリストラップは定期的に清掃する必要があり、通常はトラップ槽に浮いている油脂を回収除去する。この回収された浮遊油脂は、我が国では焼却処理される場合が多いが、メタン発酵処理を行えばエネルギー回収につながる。本研究では、食肉加工工場と大学学生食堂とに設置されたグリストラップから浮遊油脂を採取して、メタン発酵処理を行った。この発酵に使用する種汚泥は、牛糞だけのものよりも、鶏糞を混合させて馴養した種汚泥を用いた方が、発酵速度が大きいことがわかった。このような油脂系廃棄物をより効率的にメタン発酵処理する方法について検討した結果を報告する。