200t/日以下中小規模ごみ焼却施設における効率的なエネルギー回収システムの構築が必要となっており、これを可能にする方法として焼却施設とメタン発酵施設のコンバインドシステムが考えられる。穂高広域施設組合がNEDO技術開発機構より委託され実施している「先進型高効率乾式メタン発酵システム実験事業」は、プラスチックなどを除いた可燃ごみの効率的な分別収集方法の確立、省エネルギー型の乾式メタン発酵技術及び発酵残さの固形燃料化技術の確立を目指したトータルシステムの実験事業である。平成19年3月より分別収集とメタン発酵施設の立ち上げ運転を開始し、同年10月より定常運転に入った。収集原料の組成は生ごみ1に対し紙ごみ0.5程度であり、乾式メタン発酵が可能となっている。バイオガス発生量は原料1tあたり最大338 Nm3、平均244Nm3であり、高効率原燃料回収施設の交付条件に適合する。発生バイオガス全量を使用した場合の発電量は約5,800kWh/週であった。