日田市バイオマス資源化センターは、豚糞尿、生ごみ、農業集落排水汚泥を主原料としてメタン発酵によるバイオガス発電を行う施設である。計画原料に加えて、焼酎粕を投入した運転の結果、一時的にアンモニア阻害による不調を経験したが、その後運転復帰し、電力自給率は100%に近づきつつある状態である。 運転不調時の原因解明や、日常の運転管理指標として、分子生物学的手法を用いた微生物群集解析の適用を試みた。PCR法による微生物群集解析の結果、1)メタン生成細菌が高温(50℃)条件で活性低下する、2)有機物負荷やメタン発酵槽HRT等の運転条件に応じて、細菌(酸生成細菌、メタン生成細菌)数が増減の傾向を示す、等が推察された。今後、より詳細に運転状況と細菌数の関連を調査検討し、運転管理に反映できるようにする予定である。