砂状の建設混合廃棄物破砕選別残さを対象に,基礎的な性状の把握をもとに,熱しゃく減量(以下,IL)の由来を考察し,IL削減のための対象成分を明らかにし,同時にILの基準値としての妥当性を議論した。(1)多くの破砕選別残さはILが5 %以上であり,原則として埋立先は管理型最終処分場である,(2)重液選別の結果,浮上物:2 %程度が木および0.1 %未満がプラスチック,沈下物:8~13 %程度が有機物(紙として0.45 %)と結晶水の合計であり,これらの総計がILと推測された,(3)沈下物のILのほとんどはモルタルが有する結晶水の脱水によるものと考えられた。以上から,処理残さのILはその大部分が結晶水であり,主要な有機物である木を除去しても,ILを5 %以下にすることができない。