廃棄物学会研究発表会講演論文集
第19回廃棄物学会研究発表会
セッションID: A3-6
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A3 有料化・経済的手法(2)
産業廃棄物税の排出抑制効果―パネルデータを用いた分析
*笹尾 俊明
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抄録

5年間の全国47都道府県のパネルデータを用いて、産廃税の排出抑制効果について分析した。具体的には、各都道府県の産廃排出量を被説明変数とし、それに影響を与えると考えられる社会経済的変数と産廃税実施の有無を説明変数とした推定式について計量分析を行った。全データをプールして推定するOLSモデル、都道府県ごとの年度を通じた平均をとり推定するOLSモデル、年度を通じて一定の各都道府県固有の効果を前提に推定する固定効果モデル、各都道府県固有の効果を確率変数として推定するランダム効果モデルの4つのモデルを推定した。検定の結果、最も統計的信頼性が高いと判断された固定効果モデルの推定結果から以下のことが明らかにされた。第3次産業の県内総生産と最終処分場数は排出量に負の影響をもたらす。産廃税は導入初年度排出削減に一定の効果をもたらすが、持続的な排出削減効果は見られない。

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© 2008 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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