京都市域のバイオマス利用可能量を推定した結果、紙ごみ、廃木材、厨芥類、未利用樹、下水汚泥が顕著であった。その地域特性やこれまでの京都市でのバイオマス利用への取り組みを踏まえて、京都市廃食用油燃料化事業を核として必要資材(メタノール)のグリーン化および副産物(グリセリン)の循環利用を図る京都バイオサイクルプロジェクトを平成19年度から開始した。プロジェクトはガス化メタノール合成、BDF原料拡大、高効率メタン発酵、バイオガス燃料電池利用、システム解析の5つの技術開発テーマで構成され、林産資源と都市型バイオマスを活用して効果的な地球温暖化対策の実現を目指す。平成19年度は実証プラントの整備、要素技術の開発を実施した。京都市において可燃ごみ中プラスチックの分別収集や本プロジェクトの導入により、廃木材・廃食用油・可燃ごみを全量焼却する場合と比較して、約60%のCO2削減効果が期待できる。