廃棄物学会研究発表会講演論文集
第19回廃棄物学会研究発表会
セッションID: P2-A5-7
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A5 廃棄物管理・計画・評価
循環型社会地域計画のための廃棄物管理システム構築の提案
*浅岡 幸基古市 徹石井 一英谷川 昇
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抄録
広域化を前提とした循環型社会形成推進地域計画(以下、地域計画)の策定が、施設整備のためには必要である。しかし、施設整備のタイミング、財政問題、住民合意などが原因で、地域計画の策定できず、結果的に、生ごみの直接埋立や低リサイクル率の自治体が未だ存在する。地域特性を活かした、リサイクル率向上を目指した効率的な施設整備を行うためには、(1)対象地域のみならず周辺地域も含めた余力のある既存施設の有効利用、(2)生ごみの分別処理の可能性を検討することが重要であると考えた。そこで、本研究では、北海道内の4市1町を対象にした地域計画を策定することを念頭に、1.周辺地域の廃棄物処理の連携と 2.生ごみの資源化の2点を軸とした、実行可能な廃棄物管理システム代替案を構築し、コスト、温室効果ガス排出量、最終処分量の視点から評価を試みることを目的とした。今回の対象地域でのケーススタディーの結果、(a)全コストに占める市町間の輸送にかかる運搬コストの割合は、それほど大きくはならないこと、(b)既存施設の利用することのコストは、新設する場合とほぼ同様であるが、ガス化溶融処理委託により温室効果ガス発生量が増加することが分かった。以上、本研究により、地域計画の策定にあたって、その対象地域内のみで施設整備を考えるのではなく、近隣地域の既存施設の利用を考慮した施設整備を考慮した新たな計画構築例を示すことができた。
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© 2008 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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