日本水処理生物学会誌
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酵母による高酸度、高塩度、高有機性廃水である梅加工廃水処理の検討
高辻 渉山際 秀誠花本 敏和古川 憲治
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2007 年 43 巻 3 号 p. 151-158

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抄録
梅加工場から出る梅調味廃液は、COD120g/l、TOC50g/l、食塩濃度70g/l、pH2~3と糖アルコール、クエン酸および食塩を主成分とする超高濃度有機性かつ高酸度、高塩度の廃水である。このため活性汚泥法で処理する場合100倍程度希釈する必要があり、梅加工場では総廃水量に比べ大変大きな廃水処理設備が必要となる。我々は梅加工場廃水処理プラントから分離した酵母(UY7)を利用し、調味廃液を3倍~10倍程度に希釈することで、廃水中から効率よくTOCを除去できることを示した。このUY7酵母はアクリル系の担体に良く付着した。アクリル系のバイオフリンジにUY7を付着させた固定化酵母による連続処理実験を行った結果、調味廃液を5倍希釈した廃水(TOC14g/l)の場合、滞留時間を2.5~1日と変動させても40%のTOC除去率を維持できた。 梅加工場から出る梅調味廃液は、COD120g/l、TOC50g/l、食塩濃度70g/l、pH2~3と糖アルコール、クエン酸および食塩を主成分とする超高濃度有機性かつ高酸度、高塩度の廃水である。このため活性汚泥法で処理する場合100倍程度希釈する必要があり、梅加工場では総廃水量に比べ大変大きな廃水処理設備が必要となる。我々は梅加工場廃水処理プラントから分離した酵母(UY7)を利用し、調味廃液を3倍~10倍程度に希釈することで、廃水中から効率よくTOCを除去できることを示した。このUY7酵母はアクリル系の担体に良く付着した。アクリル系のバイオフリンジにUY7を付着させた固定化酵母による連続処理実験を行った結果、調味廃液を5倍希釈した廃水(TOC14g/l)の場合、滞留時間を2.5~1日と変動させても40%のTOC除去率を維持できた。
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© 2007 日本水処理生物学会
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