日本水処理生物学会誌
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吸入型微細気泡生成ノズルを備えた開水路型ろ床の養豚廃水処理への適用に関する研究
矢裂 大輔中村 安宏楠本 良一手柴 一郎川越 保徳
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2008 年 44 巻 4 号 p. 187-193

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抄録
外気を吸入しながら微細な気泡を発生するノズルと開水路型のろ床を組み合わせた新規な好気性廃水処理法(AMBN-OFB)を考案し、養豚廃水への適用可能性について、実験室および現地にて検討した。流路の途中に取り付けられたノズルから発生する微細気泡により、他の曝気装置を必要とすることなく養豚廃水中のDOを3mg/l以上に維持できた。現地における回分試験では、SSを1000mg/l以上、BODを500mg/l以上含む養豚廃水を用い、5日間のHRTにて90%程度のSSおよびBOD除去率が得られた。濁度については3日以内に1000から50にまで除去され、臭気も消失した。6ヶ月間、計12回の回分実験を繰り返したが、この期間にろ床の目詰まりなどのトラブルはなく、清掃も不要であった。窒素については、アンモニアから亜硝酸への硝化は認められたものの、硝酸の生成は少なく、高濃度の遊離アンモニアによる亜硝酸酸化細菌の活性阻害が示唆された。AMBN-OFB法は、シンプルな構造で運転も容易なことから、特に、零細な畜産農家などの小規模事業所廃水に適した処理法と考えられる。
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© 2008 日本水処理生物学会
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