抄録
我々は、基質として豆腐残渣を用いたメタン発酵プロセスにおける真正細菌および古細菌群集の相対的な現存量を見積もるために、SYBR greenを用いた定量PCR手法について検討した。まず、真正細菌と古細菌それぞれのプライマーについて、特異性と定量PCRのパフォーマンスを第一の評価項目として選定し、次に、3つのパラメータ(forwardおよびreverseプライマーの濃度、アニーリング温度)の最適化について、定量PCRの精度と感度を向上させるため応答局面法(RSM)の下でBox-Behnkenデザインを用いて検討した。そして、得られた最適条件による定量PCRをメタン発酵プロセスにおける微生物群集動態モニタリングに応用した。