抄録
高温接触酸化法による金属切削油廃液処理における微生物群集を、培養によらない手法を用いて解析した。処理能力と微生物群集の関係、特に廃切削油中の難分解性物質であるジシクロヘキシルアミンの分解について焦点を絞った。処理により、油分は60-70%に低減された。脂肪酸とp-t-ブチル安息香酸はほぼ100%除去されたが、ジシクロヘキシルアミンは約80%であった。ジシクロヘキシルアミンの濃度を3倍にしても、除去能力は維持された。16S rRNA遺伝子のクローン解析を行ったところ、Bacillus属が優占的であり、なかでもB.thermozeamaize とB.thermoamylovoransに類縁のものが多くみられた。PCR-DGGEとクローンライブラリを組み合わせることで、Bacillus sp. BGSC W9A92とB. polygonumiに類縁の細菌がジシクロヘキシルアミンの分解に関与していることが推定された。