抄録
最近日本で普及し始めた窒素除去型小規模合併処理浄化槽の排水水質と処理効率を実態調査した。窒素除去型合併処理浄化槽は従来型合併処理浄化槽よりもBODと窒素の除去性能が良好であり,調査対象放流水75サンプルにおいてBODはその80%,全窒素(T-N)は75%が15mg/L以下であった。窒素除去型浄化槽における処理水循環による脱窒効果が認められた。また,窒素除去に伴いBOD濃度が低下したが,処理水の循環によりNO3-Nが脱窒されるだけでなく放流水中の溶存性ケルダール態窒素(DKN)も減少し,DKNの減少がN-BOD(試料の硝化により生じるBOD)を低下させ,結果としてBOD低下をもたらしたと考えられた。処理水の循環比は流入流量Qに対し1Q以下に低下すると脱窒能が低下したが,2Q-15Qにおいては放流水T-Nはおおむね20mg/L以下に維持された。調査施設のT-Nと全リン(T-P)の平均的な除去率はそれぞれ67%と58%であった。