日本水処理生物学会誌
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都市下水活性汚泥から分離したフロック形成菌の諸性質
境 博成小崎 道雄
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1980 年 16 巻 1-2 号 p. 18-22

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抄録
1.都市下水活性汚泥から19株のフロック形成菌を分離した。菌学的諸性質を検討して9群に分け, 各群の代表株を選択した。代表株はPseudomonas sp. No.3, 6, 8, 10, 11, 20, 22, 23およびunidentified sp. No.7と同定され, Zoogloea属の株は分離されなかった。
2.これらの代表株は脱水素酵素活性がいずれも低く, BOD除去に対する寄与は少ないと考えられる。
3.No.11のフロックはCellulase処理で破壊され, No.6のフロックはCellulaseとPronase Eの両酵素に対して感受性を示した。No.11フロックではセルロース様物質が, またNo.6フロックではセルロース様物質とペプチド様物質がフロック形成の要因になっているものと考えられる。
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