紙パ技協誌
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総説・資料
多分岐高分子 “ハイブレイン” の紙コーティング薬剤としての多面的機能の知見
ルーベン マンティエン ファン
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2005 年 59 巻 5 号 p. 709-713

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抄録

ディー・エス・エムハイブレイン社はポリエステルポリアミド多分岐高分子“ハイブレイン” (Hybrane™) を, 紙コーティング薬剤 “トップブレイン” (Topbrane™.) として商業化に成功しした。
この “トップブレイン” はデンドリマーに類似した立体的樹状構造並びに多数の末端官能基を有するため, 紙コーティング薬剤として他に類を見ない多くの特異な性能を発揮することが見出されている。
“トップブレイン” の高分岐かつ立体的な化学構造は他の化学物質との良好な親和性や保護コロイドとしての性質がある。これらの性質がもたらす有意性の例として, カラーの減粘, 塗工速度の向上, 印刷適正や光沢の改善, ミスティングやブリーディングの削減, フェザーリングの改善などが挙げられる。
本報告では, 現在まで観察されている機能と “トップブレイン” の特異な構造について紹介する。

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© 2005 紙パルプ技術協会
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