抄録
三島工場のKP設備の中で84年に稼動したLKP設備は建設時よりDCSで稼動しており,ECF化増設工事とあわせ既設DCSを更新する事になった。従来DCSとPLC(シーケンサ)は内部速度やインターフェースの問題で接続できなかったが,PLC内部には,単に操作/監視に必要な情報だけでなく保守,設備保全等に役立つ情報が存在する場合も多くあり有効活用が課題であった。
最新のDCSへの更新により,PLCとの接続がより高速に大容量で可能となり,既存のパルプ洗浄設備向けのPLCも更新して統合監視できるようになった。長期のデータ推移をトレンド画面で見て,異常の早期発見や操業の安定状態をDCS画面で確認できるようになった。単に操作性の改善だけではなく,PLC内部の情報を可視化する事により保守,設備診断にも役立てることが可能となった。
汎用PLCネットワークと最新DCSの接続による監視方法改善の事例を報告する。