紙パ技協誌
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総説・資料
板紙用MJフォーマ初号機スタートアップ
―Hamburger(ハンバーガ)社 Spremberg(スプレンベルグ)工場 PM1―
永野 明仁増田 和彦
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2006 年 60 巻 8 号 p. 1122-1128

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抄録

製紙産業において益々激化する生産効率化と品質差別化に貢献すべく,当社では高速安定性と優れた紙品質との両立を実現するMJシリーズを2001年度にリリース,今日までに各パートでの成功を収めてきた。
板紙向けフォーマに関しては,昨年の紙パ年次大会において板紙用新型MJ―Formerの特長及びテスト機による検証結果などを紹介し,(1)大径サクションフォーミングロール,(2)高開口率デザインのフォーミングシュー,(3)位置調整が容易な“コントロールド・ブレード”などの特長により,安定運転及び原料性状に見合った紙強度物性を引き出すことが可能であることを述べた。
本報では,その初号機として本年4月より稼動した欧州Hamburger社Spremberg工場PM1についてMJ―Formerを中心にその結果概要を報告する。本M/Cは予定より一週間早くスタートアップし,その直後から商業生産に入っている。現在,Brown Gradeは稼動2ヶ月で設計抄速に達し,品質についても概目標値をクリアしており順調な稼動状況にある。

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© 2006 紙パルプ技術協会
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