2006 年 60 巻 9 号 p. 1283-1290
前回,当社はジャパンタピーの年次大会において,撥水機能皮膜の開発に成功し,その大まかな特徴を発表すると同時に,当該皮膜を紙業界で使用できる可能性の一端としてロッドメタリングへの適応例を示した。今般の発表においては,製紙業界でのさらなる応用範囲の拡大を目指して皮膜特性の詳細を行ったので,そのデータの一部を公表する。
また,撥水機能めっきは,前回も述べたようにテフロンと類似した材料であることから,テフロンとの比較もおこない,テフロンの代替用途としての可能性の検討をおこなった。
その結果,当社の開発した撥水機能めっきは,テフロンやPTFE分散めっきとは一種異なった特性があり,製紙機械のパーツにも十分効果を発揮するものであることを認識できた。