紙パ技協誌
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平成21年度佐々木賞受賞講演
ADC型ダブルコニファイナー
―実績およびメリット―
望月 英雄
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キーワード: U7電気, L4叩解
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2010 年 64 巻 1 号 p. 36-40

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抄録

現在,製紙原料のリサイクル回数の増加に伴い,製品の叩解方法も従来の「フリーネスを落とす」事を意識したものから,「繊維の切断を極力避けながら紙力を上げる」事を意識したものに変わりつつある。また,さらなる課題は省エネルギーである。このためには「無駄な繊維カティングを避けながら効率の良い叩解をする」ことが必要で,叩解を行う際,設備機器を見直すことにより大幅にエネルギーロスを省けることができる。
この状況の中でリファイニング工程の省エネを目標として,弊社は平成14年度に「ADCダブルコニファイナー」を上市した。その後,省エネルギーリファイナーとして皆様のご愛顧を賜る事ができ,実操業ラインで多数のADCダブルコニファイナーが稼動中である。OCC,ONP,BKPなど原料処理工程に於いて強度アップ,省エネルギーを達成している。本稿では,テスト結果を交えながら実操業ラインにおける使用状況,並びに各実施例の中からJOCCとLBKP原料の操業メリットについてご報告する。

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© 2010 紙パルプ技術協会
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