紙パ技協誌
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新入社員歓迎号
溶剤シリコンコータ排気蓄熱式脱臭装置の操業経験
寺田 有紀信
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2012 年 66 巻 4 号 p. 328-332

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抄録

王子特殊紙株式会社中津工場は,特殊紙・加工紙・ガラスペーパー・蒸着フィルム・トランスフォーマーボードと,特徴ある特殊分野の製品を製造している。中でも主力製品の一つである加工紙の多くは,セパレート原紙である。
このセパレート原紙は,溶剤シリコンコータで製造しており,コータから出る排気は揮発性有機化合物(VOC)を含んでいる。このため,排気処理における環境対応として,2001年に「直焔式」,次に2010年には「蓄熱式」の脱臭装置を導入してきた。
各々の特徴の概略を以下に示すと,
・直焔式脱臭装置:常時バーナを焚いて連続燃焼処理をするため,脱臭効率は高いが,燃料消費が多い。
・蓄熱式脱臭装置:燃焼ガスの熱をハニカム式蓄熱体に蓄えてVOCガスを自燃させるため,熱効率が高く,燃料消費が少ない
と言える。
本報告では,蓄熱式脱臭装置の操業経験について,直焔式脱臭装置との比較を交えて紹介する。

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© 2012 紙パルプ技術協会
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