紙パ技協誌
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総説・資料
無地シート面カラー検査装置(MaxEye. Color)の開発背景と運用例
鈴木 昌裕
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2013 年 67 巻 11 号 p. 1299-1303

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抄録

弊社は,紙パルプ・フィルム・金属・不織布などの無地シート業界のみならず,グラビア・フレキソ・オフセットなどの印刷業界に至るまで,さまざまな業界に約7,700台(1978年~2011年)のシート面検査装置を納入してきた。
無地シート面検査装置では,モノクロラインセンサカメラを用いてきたが欠陥弁別の要素としては,コントラストおよび形状による弁別となるため,有色欠陥は弁別することは困難であった。また,従来のカラーラインセンサカメラ(駆動周波数40MHz)では十分な流れ分解能を確保できなかったため鮮明な画像を取得することも難しかった。
こうした中,弊社では印刷面検査装置の高速カラーラインセンサカメラ(駆動周波数80MHz)の技術を用い,(1)鮮明なカラー欠陥画像,(2)使いやすい色設定画面,(3)リアルタイム色弁別の3点をコンセプトとした,無地シート面カラー検査装置(MaxEye. Color)を開発した。
本検査装置により,鮮明なカラー欠陥画像を現場オペレータに提供することが可能であり,欠陥画像から発生原因の早期特定に寄与できるものと考えている。さらにリアルタイム色弁別機能により有色欠陥のみを自動で弁別できるため,オペレータの確認作業を支援し業務の効率化にも寄与できるものと考えている。

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© 2013 紙パルプ技術協会
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