中津川工場では2005年に操業品質安定化工事として,原質処理工程のフロー見直しを実施した。その中で,主に古紙を原料とした工程の最初の設備である,離解工程のパルパー廻りの設備に着目した。
当工場では原質処理設備の簡素化,設備の集約等の様々な省エネルギー対策を実施してきた。その一貫として,中津川・恵那両工場の原質処理工程で,最も消費電力の大きいパルパー設備にローター工業株式会社製の90型SEローター6枚羽根を導入し,省エネルギー化を図る事が出来た。
現在,製紙機械メーカーから新型高効率パルパーが開発されているが,いずれも高額な設備投資を必要とするが,中津川工場にて導入したSEローターは,ローターのみ交換といった比較的容易で安価な方法で,原質工程内の最も消費電力の大きいパルパーの省エネルギーを実施出来,原質処理工程の安定にも繋がり非常に大きな効果を上げる事が出来た。
今回は,2011年6月中津川工場に導入した事例について紹介する。