紙パ技協誌
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一般講演
3号マシン 移設・改造による操業経験
和田 豊
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2016 年 70 巻 1 号 p. 54-56

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抄録

大王製紙可児工場N3マシンを休転・スクラップにすることなく,当社東日本の基幹工場であるいわき大王製紙に,需要が堅調である板紙原紙生産マシン(3号マシン)として転抄を実行したことで,ライナー・中芯を生産していた既設1号マシンと生産品種を振り分け,段ボール原紙の主要品種を安定供給できるようになり,小ロット・短納期化が進む中で全品種の積み合わせ配送が可能となった。
本稿では,原料工程および抄紙機のセカンダリヘッドボックスの配置,デュオシェイク(Voith IHI)の設置,プレスパート以降の改造移設としてドライヤーギヤレスドライブの設置,カンバス洗浄装置の設置,通紙装置,そしてワインダーについて述べる。
試運転開始以降1年が経過しているが,計画通りの移設改造と垂直立上げに成功し,その後も大きなトラブルもなく抄速,効率もアップし生産量も順調に上がっている。品質についても3号マシン強化中芯は,貼合速度が上がりやすいなどお客様より評価を頂いている。

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