2020 年 74 巻 6 号 p. 619-623
当社では,製紙工場における自家発電の操業ノウハウを生かし,エネルギー事業を拡大している。特に温室効果ガスの低減を目的とした木質バイオマスエネルギーの積極的な活用を図っている。
当社石巻工場に隣接する石巻雲雀野(ひばりの)発電所は,2018年3月に運転を開始した木質バイオマス(ペレット・チップ)と石炭を主燃料としたバイオマス混焼発電所であり,その混焼比率は微粉炭ボイラー式としては国内最高の最大30%である。
バイオマス混焼発電は,石炭専焼と比べて温室効果ガスの低減に貢献する一方,ボイラーにおける燃焼管理や燃料の搬送・保管に配慮する必要があり,混焼技術確立及び混焼比率の向上が求められている。
本発表では,石巻雲雀野発電所の概要とバイオマス混焼に関する操業経験,バイオマス混焼比率向上への取組について報告する。