世界的な平均気温の上昇,海面上昇等の様々な気候変動が起こり,環境問題への関心が日増しに高まる中で,温室効果ガスの排出量の削減は世界的な重要課題の1つとなっている。
2020年秋に政府が宣言した「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け,丸住製紙㈱大江工場のある四国中央市でも「四国中央市カーボンニュートラル協議会」が設立され,企業としても新しい燃料の活用やCO2の回収に取り組む必要があるという認識で様々な対応を進めている。
また,省エネ法においても年平均1%以上のエネルギー消費原単位の低減が求められ,原燃料の高騰や円安の影響もあり,省エネ活動の取り組みはCO2削減だけではなく,生産コストの削減という面でも取り組まなければならない活動となっている。
本稿では,大江工場の省エネ活動として流動床ボイラーの助燃用バーナーの冷却用蒸気を燃焼用エアーに置き換える取り組みについて紹介する。