紙パ技協誌
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紙コーティング用潤滑剤
潤滑剤の役割と高性能化
竹下 和宏
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1999 年 53 巻 9 号 p. 1179-1185,053

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抄録
塗工紙製造の操業性や塗工紙の品質向上を目的として, 塗工液には分散剤, 消泡剤, 潤滑剤, 耐水化剤, 保水・流動性改良剤などの各種の添加剤が配合されている。これらの添加剤のうち潤滑剤は, 塗工紙製造時のカレンダー, ドラムドライヤーなどのダスティング防止やキャストドラムから塗工紙の離型性向上を目的に使われる。その他印刷時のダスティング防止, 紙の摩擦低減, 紙のブロッキング防止, 平滑性や光沢の向上の目的でも使用される。また非塗工紙においても, 潤滑剤を表面サイズ液に添加し塗工することにより摩擦係数の調整を目的に使用される。
塗工紙用の潤滑剤としては, 金属石鹸系, ポリエチレン, エステル系, パラフィンワックス系およびポリグリコール系などがある。これらのうち従来は, 弊社が30年前に日本に導入したステアリン酸カルシウム分散液が主として使用されている。しかし近年, グラビア印刷用塗工紙のダスティング防止効果の向上, キャストコート紙製造の高速化や連続操業時間の延長, ソフトニップカレンダーによるカレンダー温度の高温化への対応, あるいはコストダウンのための使用量の低減などの要望が高くなっている。これらの対応として, より潤滑・離型効果の高い, 高性能の潤滑剤の開発と置き換えが進んでいる。
本文は, 潤滑剤の役割, 作用機構および弊社で開発してきた高性能の潤滑剤について紹介する。
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