紙パ技協誌
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植林技術の現状と将来
パルプ材としてのユーカリとアカシア
小島 鋭士
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2001 年 55 巻 7 号 p. 915-929,015

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抄録

近い将来には, パルプ材の分野においても遺伝子組み換え植物が実用化され, 優れたパルプを高収率で与える早期生長個体の利用が始まるかも知れない。このような夢に繋がる高度技術も, 遺伝子導入した細胞を植物体へと再生し培養増殖させる技術へのリンクが必須である。比較的新しい組織培養法も, 挿し木・接ぎ木・取り木などの古来からの栄養繁殖技術との連係において, より大きな力が発揮できる。苗畑での育苗技術の優劣は植栽樹の初期生長を左右し, 林地においては生産性の高い森林を形成するために, 数々の造林技術・知識・経験が要求される。何れの技術も単独では存在できず, 他の諸技術と連関して初めて, 重要で意味有るものとなることを理解したい。本稿では, 近年事業植林の進むユーカリとアカシアの事例をもとに,植林関連技術について考察する。

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