紙パ技協誌
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KAMYR Technology-過去, 現在, そして未来について
中村 二郎
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2003 年 57 巻 4 号 p. 467-473,021

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抄録

現代のパルプ製造技術を事実上創設したと言われるのがKAMYR (カミヤ) の技術であり, クヴァナパルピングはそのKAMYRの技術を引き継いだ会社である。KAMYRは長年にわたり多くの画期的な業績を持っており, それらの豊かな歴史は未来の計画を立てる上で大きな強みになるが, 本稿の目的は, 過去ではなく, 現在と未来に焦点を当てることである。
パルプ業界の大きな傾向を概観すると, “生産能力” に焦点を当てることよりも “技術”, “費用効率”, そして “最終製品” に関連した話題への興味が深まることと予想される。そして, クヴァナパルピングの最新の技術, “COMPACT COOKINGTM”, “KOBUDOMan”, “DUALSTEAMTM”, “COMPACT FEEDTM”, “Pressure Diffuser”, “DUALOXTM”, “DUALDTM”, “Ozone Bleaching”, “PREPOXTM”, “COMPACT PRESSTM”がこのパルプ業界の大きな傾向に適合した技術であると確信する。
クヴァナパルピングとして判断した設備サプライヤーとしての更なる発展に向けた目標は, “単純化”, “ソフト的/プロセス的解決策”, そして “フレキシビリティー” である。クヴァナパルピングは, パルプ製造設備のサプライヤーとして, 製品とプロセス, ハードとソフトの両方の更なる開発に多大な努力を払っている。KAMYRには歴史があり, それを継承したクヴァナパルピングには未来がある。今後共に研究開発分野へ注ぐ努力を更に強め, 一層加速していく所存である。

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